3戦先勝方式のプレーオフ準決勝が行われ、日本代表のアウトサイドヒッター高橋藍(22)が所属するレギュラーシーズン5位のモンツァが、決勝進出を決めた。

2勝2敗で迎えた同1位トレンティーノとの最終第5戦。敵地でプレー時間2時間33分の激戦を演じ、最後は3-2(25-18、25-22、23-25、24-26、17-15)のフルセットで制した。

移籍初年度の高橋が、勝利の立役者となった。セットカウント2-0から2セットを連続で失い、嫌なムードが漂う中で迎えた最終第5セット。必死のディグで流れを渡さない。14-13の場面ではスパイクがブロックに阻まれたものの、オフェンスでも最後まで強気の姿勢を崩さなかった。15-15の場面でアタックを決め、再びマッチポイントを奪取。続けてレフトからクロスに打ち抜き、自ら勝負を決めてみせた。

チーム3位の19得点で劇的勝利に貢献。スパイクの反動で倒れ込んでいるところをチームメートに助け起こされると、雄たけびを上げ、右手を握り締める会心のガッツポーズを見せた。21年東京五輪後に日体大に籍を置いたまま海を渡り、イタリア3季目で初めて踏んだプレーオフ準決勝の舞台。攻守にわたる活躍でチームをけん引し、同代表主将の石川祐希(28=ミラノ)でさえ成し遂げていなかったファイナル進出の夢をカタチにした。

試合後に自身のX(旧ツイッター)を更新。「最高でーーーす!!!!!!!」と喜びを爆発させた。

2連敗からの3連勝で、14-15年シーズンの1部昇格以降では初めて準決勝を突破したモンツァ。決勝では、レギュラーシーズン2位のペルージャと対戦する。3戦先勝方式の第1戦は18日(同19日)に行われる。

夢の舞台を駆け上がる高橋。パリ五輪イヤーとなる24年に、日本のエースが世界のエースになる。