日本代表「おりひめジャパン」がパリ五輪出場を逃した。地元ハンガリーとの最終戦に28-37で敗戦。1勝2敗で4チーム中3位となり、上位2チームの五輪切符を逃した。21年東京大会は開催国枠で経験。自力での進出となれば76年モントリオール大会以来、48年ぶりの快挙だった。楠本繁生監督(59)は「勝利に向けて準備してきたが、ハンガリーの力に及ばす、非常に悔しい」と振り返った。

五輪へ5点差以上の勝利が必要な大一番は、序盤から流れを手渡した。ビハインドの展開に、前半からGKを含めた7人攻撃を多用。だが、細かなミスでボールを奪取され、無人のゴールへのロングシュートで失点を重ねた。11-18で折り返した前半のGKセーブ率は日本の17%に対し、相手は45%。大柄な相手の防御を崩せず、要所の得点で見せ場を作ったCB相沢菜月(北国銀行)も「自分たちのミスから主導権を握られた」と肩を落とした。

インカレ10連覇中の大体大を率いる楠本監督が指揮し、メンバー20人中15人が同大学の現役やOG。昨秋の杭州アジア大会初優勝など強化を進めたが、欧州勢の壁は高かった。相沢は「まだまだ課題が多く残る。強くなった日本をお見せできるように、励んでいきたい」と懸命に前を向いた。