選手兼クラブ代表取締役という異例の肩書で、パリ五輪行きを目指す-。

3人制バスケットボール男子日本代表候補の落合知也(36=アルファーズエグゼ)が15日、都内で取材に応じ、21年東京五輪に続く2大会連続出場へ意欲を示した。

3人制バスケの第一人者は約1年前から、所属チーム運営会社の代表取締役も務める。もともとは5人制でもプロ選手としてプレーし、Bリーグ2部(B2)越谷アルファーズの主将を務めるなど、2つのバスケを両立してきた。しかしパリ五輪出場を目指し、3人制に専念することを決意。B2越谷の理解もあり、もともと落合自身が立ち上げていた会社でアルファーズの3人制バスケットボール事業部を運営することになった。

経営トップとプレーヤーの二刀流は「もちろん大変なことばかり」と笑う。それでもスポンサーの大切さやチーム運営予算など、「選手をやっているだけでは気づけないことに気づけるようになった。大会に向けての気合もぜんぜん変わった」。事業主としては「まだまだぺーぺー」と自己評価しつつ、「いろいろ経験させてもらって幸せです」と充実した表情を浮かべる。

クラブは今月、26日からの3人制ワールドツアー開幕戦に出場。そして日本代表に選出されれば、パリ五輪行きが懸かる五輪予選が5月3日から始まる。会場はいずれも宇都宮市だ。

男女8チームが出場するパリ五輪予選は、優勝すればパリ五輪切符が確定。2位以下となった場合は、翌々週からハンガリーで開催される最終予選に回ることになる。

まずは宇都宮での五輪切符獲得を目標に置く中で、落合は「国内ファンの声援は間違いなくアドバンテージになる。結果がすべて。覚悟とプライドを持って臨みたい」と決意を込めた。【奥岡幹浩】