米プロバスケットボールNBA、レイカーズの八村塁が16日(日本時間17日)からプレーオフ(PO)進出決定戦に臨む。

故障が続いた前半戦を乗り越え、最多68試合に出場するなど5季目で最高の日々を過ごす。「前半はバタバタしたけれど、楽しいシーズンになった」と上昇気流に乗る。

脳振とうと鼻骨骨折で2度離脱した後に戦列復帰した昨年12月。左手甲には渦巻き模様などのペイントが施されていた。各国の先住民族に伝わる独特の文様を学び、けが予防に効果があるとされるものを入れた。「今までのキャリアを見ても前半でけがをしてしまう」と感じ、負の流れを断ちきろうと必死だった。

最高峰での戦いは体の負担が大きく、その後も左ふくらはぎを肉離れしたが懸命にリハビリに励んだ。移動の機内でマッサージ器具を使うなど、ハードな日程を乗り切る手法を確立。後半戦はけがなく駆け抜け「5年間でやっとできてきたこと。NBAの生活に慣れてきた」と実感を込める。

ウィザーズからシーズン途中に移籍した昨季は、同じくPO進出決定戦から西の決勝まで勝ち上がった。よりチームにフィットした今季は1試合平均13・6点で、シュート成功率は自己最高の53・7%をマーク。「ここからが本番。チームが一体になり、自分の強みをどれだけ出せるかが大事」と勝負師の目を光らせた。(共同=鈴木敦史)