ノルディックスキー・ジャンプ男子のレジェンド葛西紀明(51=土屋ホーム)がギネス世界記録を新たに2個認定され、7個の記録保持者となった。17日、札幌市内でギネス世界記録公式認定証授与式に出席した。23~24年シーズンは4季ぶりにW杯出場を果たし、すでに認定されているW杯個人最多出場を通算578戦に更新。また新たにW杯最年長個人表彰台(44歳293日:17年3月26日プラニツァ大会で3位)とW杯ポイント最年長獲得(51歳290日:24年3月22日プラニツァ大会29位)が認定された。

認定証を受け取った葛西は「50歳を越えてこうして世界記録をいただけると思っていなかったのでうれしい」と喜んだ。

念願がかなった。元プロ野球のイチロー氏(50)がギネス世界記録を7個持っており、葛西はかねて「僕はまだ5個。追いつきたいな」とライバル心を燃やしていた。球界のレジェンドに並び「僕が今現役でこうして記録を新しく作れているということは、まだまだチャンスがあるのでは。ぜひ、次のどんな賞があるかわからないけど、8個目というのを目指せたら」と“イチロー超え”を掲げた。

6月で52歳の誕生日を迎える。3月に海外遠征から帰国してから1~2日しか休まず、すぐに毎日のランニングを再開した。例年なら1カ月ほどバカンスして過ごすが、「もう少し頑張らないといけないという気持ちがあって」。4季ぶりにW杯遠征メンバーに返り咲き、世界トップと自分との距離が明確にわかったことで、やる気がわいた。

24~25年はプレ五輪シーズン。世界選手権(ノルウェー)もあり、自身のギネス世界記録を更新する14度目の出場を視野に入れる。2年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪へ「9度目の出場がかなえば。諦めずに頑張っていきたい」と宣言していた。

 

<葛西紀明が持つギネス世界記録>

<1>ノルディックスキー世界選手権ジャンプ個人戦最多出場 13度

<2>ジャンプW杯最年長優勝 42歳176日

<3>冬季五輪ジャンプ最年長メダリスト41歳256日

<4>冬季五輪最多出場 8度連続

<5>ジャンプW杯個人戦最多出場 578度

<6>ジャンプW杯最年長個人表彰台 44歳293日

<7>ジャンプW杯ポイント最年長獲得 51歳290日