<体操:全日本学生選手権>◇最終日◇31日◇和歌山ビッグホエール◇男女個人総合決勝

 世界王者、内村航平(22)の妹、春日(はるひ・20=日体大3年)が、個人総合初優勝に輝いた。「考えてもいなかったから驚いている」。4種目のうち、跳馬以外はコンスタントに13点台をマーク。得意の平均台では、トップの13・600点をたたき出し、合計52・950点で学生女王の称号を手に入れた。

 いつも内村航平の妹と見られ、嫌気がさしたこともある。特に北京五輪後は、兄の活躍もあって、その傾向は強くなった。「わたしは内村春日という1人の人間なのに」。体操にも身が入らなくなった。

 しかし、日体大に進学後、仲間と力を合わせて戦う喜びを知った。再び体操に集中し始め、この日の優勝につなげた。兄はインカレ3度の優勝を誇る。「少しは追いつけたかな」。春日に照れた笑顔が広がった。