韓国の仁川で行われたアジア大会でカメラを盗んだとして略式起訴され、日本選手団から追放された競泳男子平泳ぎの冨田尚弥(25)が「自分は盗み行為はやってはいない」として、弁明のための記者会見を11月6日に名古屋市内で開くことが29日、関係者への取材で分かった。

 起訴内容によると、冨田は9月25日にチームの応援で訪れた競泳会場の記者席で、韓国通信社のカメラを盗んだ。警察の事情聴取に対して容疑を認め、被害者とは示談が成立している。

 大会を終えて帰国する前、ソウルの金浦空港では報道陣に「大変お騒がせして誠に申し訳ございませんでした」と頭を下げた一方、「僕やってないです」とも発言。関係者によると、冨田は「(別の人物からカメラを)バッグに入れられた」と、自ら取ったのではないと主張していた。

 日本水連は7日に同選手を16年3月末まで選手登録停止とする処分案をまとめ、30日の臨時理事会で正式決定する予定。所属先のデサントは契約社員だった同選手を解雇した。