<柔道:グランドスラム・パリ大会>◇最終日◇5日◇パリ

 女子は70キロ級の田知本遥(東海大)が決勝で世界選手権2連覇のドコス(フランス)を延長戦の末、2-1の旗判定で破って優勝した。78キロ超級では姉の田知本愛(ALSOK)が決勝でイワシェンコ(ロシア)を延長戦から3-0の旗判定で下し、2連覇。78キロ級で緒方亜香里(筑波大)が準決勝で敗れ、佐藤瑠香(コマツ)は3回戦で敗退。70キロ級で国原頼子(自衛隊)は準決勝で田知本遥に一本負けした。男子は81キロ級の長島啓太(日本中央競馬会)が準決勝で敗退。100キロ超級は世界1位のテディ・リネール(フランス)がオール一本勝ちで優勝した。

 田知本姉妹が70キロ級で21歳の遥、78キロ超級で23歳の愛がともに優勝。五輪代表選考レースで存在感を示した。遥は世界選手権を2連覇し、絶対的な強さを誇るドコスを決勝で破る金星を挙げた。「自分のいいところは気持ちの強さ。そこだけは誰にも負けないように闘った」と会心の笑みを浮かべた。準決勝でも、1度も勝ったことがなかった国原を延長で破った。刺激を受けた愛も、格下のイワシェンコとの決勝を旗判定で勝った。5月の最終選考会へ向け、富山県出身の姉妹が注目を集めそうだ。