背の高いやつ集まれ!

 日本バスケットボール協会が高身長選手の発掘を目指して始めた「ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン)」の閉講式が17日、東京・北区の味の素トレセンで行われた。全国から集まった小6から高1までの23人が約半年間で計25泊の合宿。条件は身長だけで、競技歴の有無さえ問わない大胆なプロジェクトだが、常識外れの逸材も現れた。

 昨年12月にU-16日本代表入りした神奈川・横須賀学院中3年のナナーダニエル弾(15)は、元陸上走り幅跳びの選手。昨年2月末にバスケットボールに転向したばかりだが、プロジェクト参加がきっかけで競技歴わずか10カ月での代表入りを果たした。「この合宿でいろいろと教わった。こんなに早く代表にとは思わなかったけれど、合宿のおかげです」と話した。

 ナイジェリア人の父を持ち、身体能力抜群。昨年8月に191センチだった身長は現在193センチと、伸び続けている。「優秀な素材を引っ張るためのプロジェクトでもあるので」と、佐々木三男プロジェクト長。「夢は五輪に出ることです」。ナナーは76年大会から遠ざかっている男子の五輪出場を目指して言った。