<ユース五輪:競泳>◇第3日◇18日◇中国・南京

 競泳男子100メートル平泳ぎでメダルが期待された渡辺一平(17=佐伯鶴城高)は、1分1秒66で4位に終わった。身長192センチと日本では規格外の大型スイマー。今年に入り急激に記録を伸ばしているホープは、20日に決勝が行われる本職の200メートルでの巻き返しを誓った。

 悔しさより次の戦いへの確信が芽生えた。3位と0秒1差で表彰台を逃した渡辺は「あまり得意でない100で良い戦いができた。外国人とレースを楽しめたので、200につながる」と水滴をぬぐいながら、声に力がこもった。50メートルの折り返しは5位も「後半抜きに出るタイプ。いいところは出せた」と納得したように、1つ順位を上げてレースを終えた。

 身長は192センチで、五輪2連覇の北島康介ら身長は決して高くない従来の日本の平泳ぎ選手とは異なる魅力を持つ。長い手足を使い、1ストロークで水をつかむ感覚にたける。まだ伸び続けている身長のように、記録も「伸び盛り」で、4月の日本選手権(200メートル7位)、6月ジャパン・オープン(200メートル3位)で自己ベストを更新した。「(100で)何かをつかめた」と自信を深めており、今大会でも過去の自分を越えていきそうだ。【阿部健吾】