【メルボルン=吉松忠弘】男子テニスの錦織圭(25=日清食品)の初の写真集が、3月にも広済堂出版から発売されることが29日、分かった。テニスカメラマンとして40年以上、国内外の取材を続けてきた塚越亘氏(67)が中心となって制作が進んでいる。過去、錦織の試合を収録したDVDやトレーディングカードは発売されているが、写真集は初めてとなる。錦織ファン必携の1冊となりそうだ。

 錦織と親交がある塚越氏は「100年先にも、錦織の偉業を残したい」と意気込んでいる。海外のテニスカメラマンにも協力を仰ぎ、昨年の全米オープン準優勝などのプレー写真をえりすぐっている。さらに家族の協力も得て、幼少のころやジュニア時代の写真もふんだんに掲載する予定だ。

 過去にクルム伊達公子の写真集が発売されたことはあるが、選手の生い立ちから追うような写真集はテニス選手では珍しい。塚越氏は「これを見れば錦織のすべてが分かるものにしたい」と話している。

 28日の全豪準々決勝で、前年覇者のワウリンカ(29)に敗れて日本男子の全豪83年ぶりの4強入りを逃した錦織はこの日、オーストラリアを離れた。自身のフェイスブックには英語で「また来年、戻ってくるのが楽しみ」と書いた。拠点である米フロリダに戻り、3連覇がかかる2月9日開幕のメンフィスオープンに備える。