日本の決勝トーナメント進出の行方を左右する一戦は、幸運な認定トライでスコットランドがボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得した。

前半にSOフィン・ラッセルの華麗なキックパスなどで2トライを奪ったものの、後半は攻めあぐねた。

同16分にサモアの密集での反則から認定トライを得て、トライ数を3とする。その後、残り時間は10分を切った。

このまま終われば、スコットランドの勝ち点は4。迎えた同34分。バックスの見事なパスから、左WTBがタッチライン際を走り抜けた。左隅へ飛び込むタイミングが、ほんの少し早く、ダイビングした場所はゴールラインの50センチほど手前だった。

タックルにいったサモアのWTBエド・フィドウは、勢いのまま肩ではなく、足で相手に当たった。ノートライか-。会場は一瞬、静寂に包まれた。

その場面がビデオ判定となり、結果は危険なタックルとなってスコットランドに認定トライが与えられた。WTBエド・フィドウは2枚目の警告で退場した。

スコットランドにとっては、この認定トライが計4本目となり、ボーナスポイントとなる勝ち点1を加算した。

スコットランドのタウンゼント監督は、その場面について「ビデオを見ました。トライはしていないと思った。4本目のトライは、自分たちで取れれば良かったが、審判が不正なタックルで、膝が入っていると認めてくれた」と振り返った。さらに同監督は「あのボーナスポイントで、次のステージ(準々決勝)に近づいた。(周囲は)日本とアイルランドが、この組の1、2位だと思っているだろうが、私たちは日本に勝つ準備を進めたい」と話した。

A組は1位日本、2位アイルランド、3位スコットランドが三つどもえになる可能性がある。

スコットランドにとっては、貴重なボーナスポイントの獲得になった。