<東都大学野球:亜大7-0中大>◇第7週初日◇20日◇神宮

 亜大が中大を圧倒して先勝した。先発した東浜巨(なお)投手(1年=沖縄尚学)が力投し、被安打5で9三振を奪った。通算5度目の完封で今季4勝目(通算8勝)。今春のデビュー戦で投げ合った中大・沢村拓一投手(3年=佐野日大)に2連勝だ。

 124球を投げ終えた亜大・東浜が、納得顔で口を開いた。「今までで一番良かった。狙ったところに行きましたから」。6回1死無走者。2番打者に2-2から投じた5球目は、147キロを計時して見逃しの三振に仕留め「あれが今日の中で一番良かったボールです」と満足そうに言った。

 終わってみれば、7-0の一方的な勝利。それでも気を緩めるつもりはまるでなかった。「完封を狙いました」。登板を前に生田勉監督(43)から「負けたら承知しないぞ」とハッパをかけられた。中大の先発が今春のデビュー戦で延長10回を投げ合い、1-0で勝った沢村ということもあった。「意識しました。春のリベンジで来るんで、投げ負けないようゼロに抑えるだけでした」と話した。

 もっとも、試合後の生田監督は「まだ狙ったところに行っていない。明日も投げさせます」と1年生エースに厳しい声。そんな監督の評価を知らないはずの東浜が「明日も全然、大丈夫です」と自信ありげに言い切った。【米谷輝昭】