青森市の青森山田高校野球部の寮で昨年12月、1年の男子部員(当時16)が暴行を受けた後に死亡した事件で、両親が同校を運営する青森山田学園と暴行したとされる当時の上級生(18=退学)らに計約8700万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、大阪地裁(田中俊次裁判長)で開かれた。青森山田学園、上級生側は共に争う姿勢を示した。

 学園側は答弁書で「日常的な暴行があったとの事実はない」とし、上級生側は暴行と死亡の因果関係を争うとした。

 両親側は「死亡したのは暴行や学校の管理体制の不備が原因」と主張。閉廷後、両親は記者会見で「暴行がなければ死ななかった。学校はそのとき何があったのか調べてほしい」と訴えた。

 青森山田高はこの事件で今春の選抜大会への推薦を辞退。夏の甲子園大会では、青森県高校野球連盟が予選出場を認める方針。