巨人は5日、東京・大手町の読売新聞東京本社で緊急会見を開き、福田聡志投手(32)が野球賭博に関与していたと発表した。今年8月から9月にかけ、知人男性A氏の誘いに乗り、夏の甲子園大会、巨人戦を含むプロ野球、米大リーグの試合を対象に賭けを行っていた。負け額が百数十万円に上り、A氏が川崎市のジャイアンツ球場に取り立てに訪れ、発覚した。球団は福田を熊崎勝彦コミッショナー(73)に告発する。A氏を紹介した笠原将生投手(24)とともに、謹慎処分とした。

 ◆海外、NPB以外では 台湾プロ野球で投手コーチや監督を務めた元阪神投手の中込氏は、08~09年に八百長に協力する投手を登板させ金銭を受け取ったとして、10年に台湾で有罪判決を受けた。中込氏は帰国後に否定。10年には、独立リーグの大阪の8選手がNPBの試合を対象にした賭博で契約を解除された。

 米大リーグでは1919年ワールドシリーズの「ブラックソックス事件」が有名。賭け屋が選手を買収、圧倒的優位とみられたホワイトソックスがレッズに屈し主力8選手が八百長に加担したとして永久追放に。メジャー最多、通算4256安打のピート・ローズ氏は、野球賭博への関与で89年に永久追放処分を受けた。