西武は、広島から海外FA宣言した木村昇吾内野手(35)が来春キャンプにテスト生として参加することを25日、発表した。FA宣言した選手が入団テストを受けることは史上初めて。木村は宣言後も獲得に名乗りを上げる球団が現れず、去就問題が長期化していた。脇谷の巨人へのFA移籍で内野のバックアップが手薄になっていた西武がテストという条件付きながら扉を開けた。

 内野ならどこでもこなせるユーティリティー選手。通算打率2割6分5厘とコンパクトな打撃も光る。鈴木球団本部長は「現在の(支配下登録の)68人で来季はやっていこうと思っていたが、戦力を考えた中で見てみようということになった。10日間ぐらいで結論を出したい」と2月10日前後に実力を見極めて合否を決める方針だ。テストを経て入団が決まってもFA移籍になるが、木村は補償の必要のないCランクとみられる。

 木村は「チャレンジしてのFAだったので挑戦する機会を与えてくれた西武に感謝したい。目いっぱい、頑張りたいです」と強い意欲を見せた。【広重竜太郎】