ソフトバンク松田宣浩内野手(32)が「40発打法」の極意をつかんだ。24日、福岡市内のホテルで後援会による「激励会」に出席。母校亜大で行った自主トレで打ち込み、飛距離の伸びを実感したという。昨年は自己最多の35本塁打を記録。大台到達へ、春季キャンプで新打法を完成させる。

 打撃を語る松田の声は弾んでいた。今季は自己最多を更新する40発を目標に掲げる。その糸口をつかんだ。

 「いいイメージでバッティングできている。確率が良くなり、飛んでいく。去年よりも飛距離が伸びた」

 35本塁打を記録した昨年の自分超えに自信満々だ。3連覇を目指すチームを勇気づける発言だった。

 体作りのグアムから、母校亜大で行った第2次の自主トレでは打ち込みを開始。選手寮に寝泊まりし、バットを振りまくった。試行錯誤の中で、さらなる進化があった。

 「45度の角度でボールが飛ぶ。今までは、たたきつけ過ぎていた。(今は)振り上げている。点ではなく、線でとらえられるようになった」

 昨年に従来のダウンスイングからアッパー気味に変えた。好感触をつかみ、今季は改良していく。ボールに対し、ホームラン打者の角度でバットが入っていく感覚だ。

 自主トレの段階では、40発打法の極意をつかんだ。春季キャンプから具体的な形に作り上げていく。

 「スタンスやバットを担ぐ位置をキャンプで探して、試合で試す。(毎年)体も違うし、打撃も変えていかないと」

 昨年は本塁打、打点、得点、四球で自己記録を塗り替えた。現状に甘んじることなく、打撃の変化を求める。メジャー挑戦を目指す李大浩の去就が流動的な現状で、松田の長打力は打線に必要不可欠だ。中距離ヒッターの打者像は過去のもの。松田が16年に新たな姿をファンに提供する。【田口真一郎】

 ◆月に向かって打て 東映時代の大杉勝男が、1試合11打点のプロ野球記録を持つ飯島滋弥コーチに助言された言葉。テスト生から通算486本塁打(歴代9位)を記録した大打者に成長。