巨人ポレダが自分との戦いに、また敗れた。制球難と苦手のクイック投法。加えて持ち味の荒々しい直球も鳴りを潜めた。普段は145キロを悠々と超えるが、下回ることも多かった。2回に3連打で2失点、3回無死一塁で山田の二盗を警戒してけん制を投じたが、一塁手ギャレットが後逸する悪循環で3点目を誘発した。5回の攻撃で代打を送られ、今季5戦で3度目のKOとなった。

 「脱帽している。相手打線が守備のいないところに打った。相手をたたえたい」。燕打線の力量を認めたが敗因は自身が占める割合が高い。被打率は2割5分5厘と昨季の2割4分3厘と大差ない。だが与四球率は27投球回で19四球と、昨季(147投球回で46四球)から悪化している。

 23日のDeNA戦で6回8四死球無失点の“怪投”から中5日。「体重が前に行くように。体が開かないように」と微調整した。だが置きにいっているように感じさせるほど腕の振りは鈍かった。「スピードがうまく乗らなかった。遅く投げるつもりはない」と制球重視を否定したが、長所の荒々しさまで消えていた。

 高橋監督は次回先発について「終わったばかり。今は特に考えてない」と話すにとどめた。菅野と両輪を担うはずの左腕の不振はボディーブローのように効いてくる。【広重竜太郎】