日米通算200勝へのカウントダウンが再開する。「頸部(けいぶ)神経根症」と右肩痛で出場選手登録抹消中の広島黒田が、20日阪神戦(甲子園)で復帰することが決定的となった。

 マツダスタジアムの屋内練習場で16日、ジョンソンらと調整。キャッチボール後にマウンドへ歩み寄った。抹消後初めて傾斜を使い、変化球を交えて13球を投じた。「僕としては間を空けたくはない。早くマウンドに上がれれば。やれることをやっていかないと」。復帰登板へ、体がうずいているようだった。

 古傷の首のしびれとともに右肩痛も増したことで、8日に戦列を離れた。練習再開の11日からは休まず、治療と調整を続けた。古傷はドジャース時代の09年に打球が頭部直撃した影響によるもの。「100%を求めたらシーズンが終わってしまう。そのつもりでずっと調整してきた。やれることはやってきた」と、これまでと変わらぬ覚悟をにじませた。

 黒田不在の先週は、若手投手が奮闘して2勝3敗1分けで乗り切った。「チームにとっては大きい。ただ、僕らがしっかりしないといけない」。あと3勝に迫った大記録達成だけでなく、チームが混戦から抜け出すためにも、黒田の復活は欠かせない。【前原淳】