西がほえた、大型連勝を止めた! 最下位オリックスが、日本ハムの連勝を15でストップさせた。先発西が5勝目。自己最多148球の熱投だった。「球を持っているのは自分。投げて後悔しないようにと思っていた。アドレナリンがすごかったので、疲れは感じなかった」。

 そう振り返ったのは7回だ。ピンチで大谷を抑え、さらに2死二、三塁で中田。5回に逆転2ランを打たれている。粘られたが、10球目のフォークで三ゴロ。自然と大きな声が出た。

 直後に安達が決勝打。奮闘の西に白星が転がり込んできた。5月から5連敗も喫した右腕が、これで3連勝と盛り返してきた。

 チーム方針で若手が積極的に起用されている。8年目の西も中堅に差し掛かってきた。「若手に守りでミスが出ても、カバーできる投球をしたい」と誓う。後輩と一緒に公約を設定して時計や財布などをプレゼント。3年目に初めて10勝し、岸田にネックレスを贈られたのがきっかけだ。先輩としての責任感も、今後の成長につながるはずだ。

 「西は気持ちが入っていたね。若い選手が多いだけに、こういう試合をやっていけば」と福良監督。しびれる展開に競り勝ち、ようやく30勝目。だがこんな経験を積んでいけば、チーム力は間違いなくアップしていく。【大池和幸】