三振、三振、決勝弾! 昇格即スタメンとなった広島エルドレッドが第3打席で豪快弾を見舞った。同点の7回。初球をフルスイングした。高めの直球。上からたたき、左中間スタンドまで吹っ飛ばした。1、2打席目は三振、4打席目も三振。これぞエルドレッド。「自分はパワーヒッター。打線のなかにいると、こういうことが起きる」と分厚い胸板をたたいた。

 6月14日西武戦以来の1発。チームトップの鈴木に並ぶ17号ソロだった。緒方監督もうなずきながら「ルナが入ればルナが入った理想の打線が出来る。カントリー(エルドレッド)ならカントリーでこういう攻撃が出来る。今日はカントリーが大きな仕事をしてくれた」と評価。一振りで決める別パターンの攻撃で勝利をもぎ取った。

 指揮官はルナの疲労も考慮し、当初予定していた時期を1週間近く前倒しにして緊急昇格させた。大砲が期待した起爆剤としての役割を存分に発揮。これで貯金を20に戻し、勝った巨人にも6・5ゲーム差のまま縮めさせなかった。ローテの谷間でも勝ち、2カード連続で勝ち越した。大砲の復帰を追い風に、快進撃を続ける。【池本泰尚】