左足親指の負傷から復帰した巨人菅野智之投手(26)が、6回無失点の好投で復帰戦を白星で飾った。6日に出場選手登録を抹消され、最短10日で復帰。7月9日のDeNA戦以来の7勝目を挙げた。14年9月24日の中日戦から続く、ナゴヤドームでの連続無失点イニングも29に更新。首位広島とは変わらず6・5差だが、エースの復帰でチームも再加速する。

 エースの意地と覚悟を込めた113球だった。約1カ月ぶりの7勝目を挙げた菅野は「月に1回しか勝ってないんで、久しぶりな感じがします」と胸の内を語った。左足親指の負傷で抹消され、最短10日での復帰。悔しさ、申し訳なさが交錯する中、自らの判断で決断した復帰戦白星に笑顔が戻った。

 この10日間、人知れず苦悩し、この日を迎えた。5日の広島戦で爪と皮膚の間にできた血豆がつぶれたが、血を抜く以外は治癒する方法はなく、時間が最高の薬だった。完全治癒には10日以上かかるが、迷いを断ち切った。「結果を残せると思った以上、マウンドに上がらないと悔いが残る。自分の判断。どんな結果でも言い訳にならない」と覚悟を決めた。

 痛みへの強さは、強靱(きょうじん)な精神力と技術が源だった。今季も、4月22日のDeNA戦で登板中に足をつりながら、7回無失点と好投した。「肘や肩なら難しいですが、骨さえ折れていなかったら大丈夫」とケロリ。負荷を軽減する投球フォームでカバーするなど、心技体全てでハイレベルなエースのなせる業だった。

 この日も万全ではなくても、結果は完璧だった。「(状態は)100%ではないです」と振り返ったように、6回を無失点に抑えたが球数は113。「内容にこだわるのは自己満足」と心を制御し、緩急を有効に使った慎重かつ丁寧な投球を貫いた。14年9月24日の中日戦から続く、ナゴヤドームでの連続無失点も29イニングに更新した。次回登板は広島戦が濃厚。途中降板の雪辱をかけ、マウンドに上がる。【久保賢吾】