日本ハムが日本シリーズ進出目前で足踏みした。第1戦の先発登板翌日から3試合連続先発出場と奮闘する大谷が6回、右中間を破る適時二塁打でポストシーズン初打点を挙げたが、投手陣が3本塁打を浴びるなど序盤の失点が重かった。「結果的に負けましたけど、点を取れたのは良かったと思います」。4万人超えの満員のスタンドを沸かせた。

 勝負どころだった。前日14日と同じ打順を組み、千賀同様に早期降板させ、中盤以降に勝負をかけるゲームプラン。栗山監督は「球数が増えて勝負になると思った」。ちょうど100球に達した6回。中田、レアードが倒れ、塁上で攻撃を終えた大谷は「欲を言えばもっと点が取れれば良かった」と悔やんだが、「(7回以降に)勝ちパターンの投手を投げさせられたのは大きい。明日(16日)以降につながる」と前を向いた。

 栗山監督は「何点取られようが、点が取れなかろうが、勝ちにいかなければいけない時期」と必死にタクトを振る。出場が続く大谷は第5戦も「3番DH」に名を連ねる見込み。摂津と3年ぶりの対戦に「待ち方を含めて、自分の打撃ができれば十分対応できると思う」。自身の快投で始まったCSファイナルS。決着をつけるのは、大谷のバットしかない。【本間翼】