オリックス糸井が国内FA権の行使を決断し、今オフのFA宣言表明「第1号」となった。1日、オリックスの交渉窓口となっている長村裕之球団本部長に電話で通知。「夜も眠れないくらいに考えて、いろんな人に相談をした。その結果、宣言して他球団の評価を聞きたいと思った。手を挙げさせてください」と伝えた。

 オリックスはここまで残留交渉を重ね、4年契約で最大18億円(推定)の大型条件を提示。最大限の誠意を示してきた。長村球団本部長は「もう1回前向きに考えて、福良監督を男にするためにチームを引っ張ってくれ」と懇願したという。それでも、糸井は権利行使に踏み切った。

 同本部長は厳しい顔を崩さなかった。「手を挙げずに残ってもらうことがベストと考えていたが…。他球団の評価を聞いた上でウチと話したいなら、門戸を開いて待っている」と再交渉も歓迎する構えだ。

 高知で秋季キャンプをスタートさせた福良監督は、糸井の決断に理解を示しながらも、残留を訴えた。「話を聞きたい気持ちも分かる。話を聞いた上で残ってほしい。戦力的にも大きいので。フロントに言われたら会いに行く。覆してやりたいね。宣言残留に」と説得へ出馬も辞さない考えを明かした。