中日落合博満GM(62)が4年連続で、「宝の山」から戦力を見つけ出す意気込みだ。12日に開催される12球団合同トライアウト(甲子園)について、西山球団代表が6日、ナゴヤ球場で「(落合GMが)行かれると思います。見に行った人から意見を聞きます」と明かした。落合GMは13年10月の就任後毎年出向き、トライアウトに参加した八木ら戦力外選手を積極的に獲得。最下位からの逆襲へ、今年も人材発掘に動く。

 中日はトライアウトを貴重な戦力獲得の場としている。落合GMもかつて「宝の山」と表現したほどだ。13年にロッテを戦力外になった工藤は、中日1年目の14年にプロ初本塁打をマーク。今季も代打、代走、守備固めと活躍した。15年に加入した左腕八木は「広島キラー」として奮闘。大きな戦力になった。

 「宝の山」で落合GMが鑑識眼をフル回転させる。同代表は「もちろん、(トライアウトで)いい人がいれば。FAも含めて調査をしますよ」と話す。元中日で楽天を戦力外になった岩崎の獲得調査も同時進行。戦力外になったソフトバンク金子圭、オリックス原拓の2人にも注目している。13年オフには構想外に近い形で巨人からFA移籍で小笠原(現2軍監督)を獲得。「代打の切り札」として勝負強さを見せた。また、14年オフの亀沢のように、トライアウトを受けない自由契約組にも目を配る。

 球団初の4年連続Bクラスに沈むチームを浮上させるには戦力整備が不可欠。森新監督は海を渡り、ドミニカ共和国やキューバで新助っ人の調査を進めている。一方でDeNA山口らFA市場も注視。強竜復活へあの手この手で逆襲体勢を整える。【宮崎えり子】