世界の注目度の高さが浮き彫りとなった。日本ハム栗山英樹監督(55)が15日、都内の外国特派員協会で記者会見し、海外メディアの質問に答えた。約半数が大谷翔平投手(22)に関するもの。獲得の経緯から今季の起用法、さらにはポスティングシステムの話題まで、1時間の会見中、「SHOHEI OHTANI」という単語が乱発した。

 冒頭のスピーチが終わり、最初の質問。栗山監督が海外メディアから聞かれたのは、さっそく大谷のことだった。ドラフトの時点で二刀流という考えはあったのか否か。さらにその後には、入団に至る経緯も質問された。「僕には決められない。両方に才能がある。野球の神様が決めるべきだと話していた」と、指名前から二刀流プランは存在していたことを明かし、その後の入団交渉も「日本で技術を身につけて、メジャー契約で入るのが一番いい道だと思った」と当時を振り返った。

 今季の起用法などにも話が及び、あらためて海外メディアも大谷の動向を注視していることが浮き彫りとなった。さらに会見中盤には、ポスティングシステムの話題へ。「上限がある現行制度をどう思うか?」。大谷も近い将来、同システムを利用してメジャー移籍する可能性は高い。栗山監督は少し考え、「僕がもし、大谷翔平だったら…」と切り出した。

 「ファイターズにお世話になったと、夢を果たせたと思うなら、球団に恩返しがしたいと思うはず。だとしたら、フリーで(上限がなく)、たくさんお金が入る方が、球団も翔平も喜ぶのかな」。会見後、千葉・鎌ケ谷に移動した際も、指揮官は「出て行って何も残らないよりも、500億円残って球場が建つ方がいいんじゃない? 例えばの話だよ」と、個人的な考えをあらためて語っていた。

 1時間の会見予定時間を少し過ぎたところで、拍手に送られながら退室した栗山監督。最後は「世界一の選手になると思って僕も、球団もスタートしている。できるだけ早く、レベルを引き上げたい」と言った。侍ジャパンの強化試合でも大活躍した大谷。世界中の熱視線が集まっている。【本間翼】