17年は「マー君ツーシーム」を武器に加えて、侍ジャパンへ返り咲く。楽天松井裕樹投手(21)が11月30日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2500万円増の年俸9000万円(推定)でサインした。会見では今オフにヤンキース田中らと行う合同自主トレで、新球ツーシームを学びたいと明かした。「球数を減らすために、田中さんから動かすボールを学びたい。理想は最初の2人を1球で打ち取って、最後は3球三振」と決意を伝えた。

 再び40セーブを目標に定め、代表守護神の座をにらんだ。今季は春キャンプで出遅れた影響から前半戦だけで3敗。58試合を1勝4敗30セーブ、防御率3・32で終え、11月の日本代表強化試合も選出見送りとなった。「野球をやっている以上、トップチームは常に憧れ。今年の成績ではダメ。呼んでもらえる選手になりたい。2~3イニングを投げられるように」と、新球を切り口に進化を誓う。

 同時に全体の筋肉量を増やし、下半身主導の投球を染みこませていく。「1年間けがなく投げ続けて、最終的に優勝の瞬間のマウンドにいたい」。40セーブ達成なら高卒投手最年少100セーブにも到達。守護神3年目を最高の年にする。【松本岳志】