日本ハム大谷翔平投手(22)が来季へ向け、打撃用防具の改良に着手したことが3日、分かった。自打球を防ぐために右足に装着するレガーズの改善を契約するアシックス社に相談。走塁時にも気にならないほどのフィット感を追求するため、同社も来春キャンプまでに試作品を製作する見込み。今季飛躍したバットマンとしても、さらなる高みを目指す。

 大谷は技術向上だけでなく、身につける野球道具にも妥協を許さない。来季へ向けて、打撃用レガーズの改良に動き出していた。日本シリーズ終了後の11月初旬。侍ジャパン合流前に神戸市内にあるアシックス社のスポーツ工学研究所へ足を運んでいた。例年通り、足型の計測や筋肉量測定などを行った際に、今季使用した道具についても話が及び、打撃時の自打球を防ぐために右足に装着しているレガーズについてフィット感の向上を求めたという。

 ユニホームの上から右足すね付近に巻き付ける従来の形は、走塁時などにストレスがかかっていたもようだ。違和感を少なくするために小さい防具を身につけていたが、6月19日中日戦(ナゴヤドーム)では自打球が右足すねに直撃。大事には至らなかったが、周囲をヒヤリとさせた。プレーの質を上げるために装着していたサイズが、アダとなってしまった結果に栗山監督も「(負傷すると)みんなに迷惑がかかる。もっとデカイのをつけろ」。その試合を機にひと回り大きいサイズを装着してきた。

 全面的にバックアップするアシックス社の関係者は「より身につけていても違和感を感じないような形で現状のものを改良できればと思います」と説明。従来の形ではなく、ソックスの上に巻いてユニホームを上からかぶせられる防具を模索中。来春キャンプまでに試作品を完成させたい意向だという。この日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレをした大谷は「球速以上に自覚がある」という並外れたスピードの全力疾走も武器の1つ。細部にも気を配って、進化を目指す。