来季も代打の神様になるで! 阪神狩野が17年シーズンも勝負強い打撃を約束した。「勝負どころで一打を。そう思ってやっていきたい」。今季は代打として55試合に出場。2本塁打と11打点はいずれもセ・リーグ最多タイ。代打で存在感が際立った1年になった。

 バットで引っ張る男は、自主トレでも後輩を引っ張る決意。例年参加する西田に荒木、伊藤隼を新たに加えて「狩野組」を結成。「基本的にプロ野球選手なんで、自分でしっかり考えさせる。考えてやってくれと言っている」。各自のレベル、課題が違うだけに、自覚を促した。

 8日は大阪市内で行われた選手会総会に選手会長として出席した。「プレーは福留さんに引っ張ってもらって、裏の仕事は僕らでやっていきたい」と意気込んだ。すでにチームの目安箱的な役割を担う。「若い子とか裏方さんから(意見を)聞いている。要望があればみんなから聞いて、自分の中で区切りを決めて(球団と)話し合いたい」。来季17年目。阪神の野手で在籍年数が最長。バットでも姿勢でもチームをけん引する準備はできている。【山川智之】

 ◆今季狩野の歩み 今季もチーム最多の代打起用55度と、切り札健在ぶりを示した。7月31日中日戦では7回に決勝の逆転二塁打、8月4日DeNA戦では10回に駄目押しタイムリーを放ち、いずれもヒーローインタビューにこたえた。6月1日楽天戦では5番でスタメン出場し、4回に3ランを放って先発の青柳を強力に援護。7月20日巨人戦、8月27日ヤクルト戦と代打本塁打も2本。66試合に出場し3本塁打、17打点、打率2割4分1厘だった。