ヒラタクロースが一足早くやってきた。中日平田良介外野手(28)が21日、名古屋市の児童養護施設「駒方寮」を訪問。慈善活動に本腰を入れたいと、自宅近くの同施設に自ら電話して準備してきた。

 平田はずっと汗だくだった。最初は未就学児とマットやクッションを使って全力で遊んだ。屋外ではドッジボールに中高生相手の野球教室。夜は自腹で用意した約50人分のクリスマスディナーを立食で一緒にとり、計5時間以上も生徒と触れ合った。

 「自分の子と同じ年齢の子もいる。今日はわが子のように接しました。小さい子も大きい子もいて、人見知りもいたけど、心を開いてくれました」。もともと慈善活動に興味があった。FA宣言せずに中日残留を決め、5年契約を結んだことで名古屋で腰を据えた活動を考えていた。

 来年はナゴヤドームに同施設の生徒を招待するつもり。大きなモチベーションになる。「打ったあと、僕らだけに分かるポーズを決めたい。子どもたちとどんなのがいいか考えます。そこで4三振したらカッコ悪いですけど(笑い)。少しでもみんなの笑顔が増えてくれたらうれしい。さらに笑顔になれるようなプレーを来年はしたいです」。

 1月限りで落合GMが退団し、球団も新たな1歩を踏み出す来季。大型契約の初年度となる平田は子どものあこがれでいるために全力プレーを披露する。【柏原誠】