見守った鈴木球団本部長は「指にかかった球は140キロ台は出ていたんじゃないか。今井は西口と岸をミックスした感じかな。この時期にあの球は素晴らしいよ」と絶賛。その上で、高卒で身長180センチ、体重70キロの細身の体形も鑑み「彼のペースを尊重しながらも、抑えるところは抑えないと」とくぎを刺した。

 高校でも「フォームを固めるテーマで、1月からブルペンに入ってました」という今井。今後のブルペン入りに向けては「自分の調整の仕方もある。タイミングや回数は、考えをしっかり持って、相談しながら決めていきたい」と、自らのペースで進めたい自覚を示した。さらに「辻監督が(視察で)いる時は、投げさせてほしいと思っています」と、春季キャンプA班(1軍)スタートへ、猛アピール宣言も飛び出した。

 寒波に襲われた西武第2も「栃木の方がもう少し寒いんで」と意に介さなかった最速152キロ右腕。「まだまだ真っすぐは成長していけると思ってます。欲を忘れずにやっていきたい」。貪欲に、マイペースに、歩を進めていく。【佐竹実】