待望の初ヒットは、第「2」打席に生まれた。楽天ドラフト3位の田中和基外野手(22=立大)が14日、韓国ハンファとの練習試合(金武町)に「2」番・右翼で先発出場。1点リードの「2」回走者なしから、投手強襲の内野安打をマークした。

 ここで終わらない。すぐさま、次打者の「2」球目に、初盗塁となる二盗を決めた。「キャンプで一番鍛えてきた走塁。森山(外野守備走塁)コーチから『ベース付近で失速している。スライディングの時に尻をつくな』と言われてきた。今まではスライディングした時は、土が付いていたのに。今日は全然付いていなくて、際どいタイミングの中での成功だったので理想的な形」と話した。

 さらにギアを上げた。5回先頭でも、存在感を示した。中前打で出塁すると、今度は余裕のタイミングで盗塁をマークした。梨田監督から「足が魅力。セカンドベースでもスピードが落ちない」と評価されるほど、自慢の足で駆け回った。

 実戦「2」戦目で結果を残した。久米島春季キャンプ中の11日に行われた紅白戦では、「2」三振に終わっていた。ともに見逃しであったからこそ、「積極的に打ちにいけなかった」と反省を生かし、この日は2打数2安打2盗塁。試合後は、多数の報道陣に囲まれ、「えっ!? テレビもですか?」と初々しさが印象的だったルーキー。最後まで「ニヤニヤ」しながら、話し続けた。【栗田尚樹】