右膝関節炎から復活を期す阪神糸井が、本拠地・甲子園で行われるオープン戦に出場しないままシーズン開幕を迎える。

 甲子園でのオープン戦は12日の巨人戦が最後。その後は高校野球のセンバツがあるため甲子園初戦まで敵地や京セラドーム大阪を転戦する。8日、リミットが近づいていたが糸井は「甲子園で試合はないと思う」と明かした。

 浜風など他球場にはない独特の特徴を持つ甲子園。もっとも懸念されるのは守備面だった。ところが、糸井は淡々と「練習でやっていけばいいと思う」。問題なしを強調した。その言葉通り、この日もスパイクを履いて中堅のポジションで2日連続となるノックを敢行。芝生、風、スタンドの景色…。イメージを膨らませて白球を追った。

 前夜は日本-キューバの試合をテレビ観戦した。13年の第3回WBCで侍メンバーだったこともあり「興奮しますよ! マッチ(松田)とか、筒香とかね。(雰囲気は)何となく分かる。やっぱり心から熱くなる。頑張ってほしい」と力を込めた。明るい表情でエールを送る姿は順調にステップアップしている証拠。ぶっつけ甲子園も問題なさそうだ。【桝井聡】