ソフトバンク千賀が8回1失点の好投でオリックス金子との投げ合いを制し、リーグトップタイの5勝目を5連勝で挙げた。2年ぶりにお立ち台から目にする景色が素直にうれしかった。直球とフォークで先発全員から自己最多タイとなる毎回の13三振を奪い、今季通算55奪三振。奪三振数でもリーグトップに躍り出た。

 「ロースコアになるので、ビシッといこうと思っていた。今日は出来すぎ。去年1年間、このお立ち台に全然立てなかったので、立ててうれしい。これからも乗れるように頑張りたい」

 昨年の被本塁打は16本。うち14本がヤフオクドームで、昨季の3敗はすべて本拠地。防御率も3・96と他球場に比べて打ち込まれ、苦手意識が強かった。この日は、先週に続き今季2度目の本拠地。1週間、毎日キャッチボールをマウンドの傾斜を使って行い、万全の状態でこの試合に臨んだ。3回に伊藤に本塁打を許したことは反省点となったが、地道な努力が実を結んでのお立ち台だった。

 工藤監督も「今日は見たまんま。僕らもいくつ三振を取るんだろうと思って見ていた」と絶賛した。8回に疲労が見えたことでプロ4度目の完投は逃したが、これでチームは今季最多の貯金7。楽天とのゲーム差も2・5と、いよいよ首位の背中が見えてきた。【福岡吉央】