中日が逃げ切りに失敗した。先発バルデスが6回1失点と試合を作ったが、代わった岡田が3失点(自責2)で逆転を許した。今季13度目の逆転負け。借金は再び2桁になった。

 7回。それまで109球を投げていたバルデスはマウンドで準備を始めていた。先頭に代打エリアンを告げられると、森監督はすぐ岡田にスイッチ。「7回まで任されるかなと思っていた。球数が多かったから代えられたのかも」と助っ人左腕は振り返った。

 DeNAには両打ちのエリアン以外、右の代打がいなかった。エリアンの右打席は今季1打席だけ。左ほど信用度は高くない。中日側はいずれにしろ「左腕」で勝負と決めていた。

 バルデスの今季の平均投球数は約120球。森監督は疲れについて「(6回の)いきさつを見れば、そういうところも見えた。(7回裏の)打席まで引っ張ってもいいと思うけど、それはいろいろある」と説明した。WBCで調子を崩していた岡田は再昇格以来、4連続無失点。岡田を含めた必勝リレーの構築を急ぎたい、ベンチの思惑もあったとみられる。

 岡田は先頭エリアンに中前打され、続く倉本に同点2ランを浴びた。さらにはロペス、筒香に連打され勝ち越し点も許した。

 1巡目を完璧に抑えられたウィーランドから4回に5安打を集め、3得点で逆転していた。森監督はDeNAの強力リリーフ陣を念頭に「あの3点を守り切っていかないと無理でしょうね」。最後に継投について再び聞かれると「俺が一番悪いんじゃないの。俺が悪かった」と繰り返した。【柏原誠】