阪神和田豊球団本部付テクニカルアドバイザー(TA、55)が球団の「トラックマン分析チーム」に加わることが22日、分かった。球団幹部が「トラックマンのチームを作ります」と明かし、和田TAの加入も明言。星野監督時代の03年に1軍打撃コーチとして18年ぶりのリーグ制覇に貢献し、12年からの4年間は1軍監督を務めた和田TAの類いまれな分析力をチーム強化に生かしていく。

 今オフに着工し、デンマークのトラックマン社製の弾道測定器を来季から甲子園で稼働させる予定。球の回転数や回転角度、打球の角度や飛距離などの計測が可能になる。すでにメジャー全30球団の本拠地に設置され、国内でも多くの球団が採用している。球団幹部は「球場で使えるものは使っていく」と説明。和田TAは「それをどう生かしていくか、だから。各部門で使い方が違ってくるだろうし」と話し、“新兵器”の活用に向けて意気込んだ。

 分析チームには和田TAの他に竹内球団本部次長(企画担当)、井沢、日高の両球団本部企画担当も加わる予定。捕手としてオリックス、阪神で活躍した日高氏の分析力にも期待がかかる。

 ◆トラックマン デンマークのトラックマン社が03年に開発した弾道測定器。ミサイル追尾のレーダー技術を応用して球速、球の回転数、回転角度、打球の角度や飛距離などを正確に計測する。ゴルフのツアーでは公式計測器として採用され、大リーグでは全30球団が使用。日本では楽天がいち早く導入。セ・リーグではDeNAが使って昨年のCS進出、今年の日本シリーズ進出につなげた。