<オープン戦:ソフトバンク5―2楽天>◇4日◇福岡ヤフードーム

 助っ人が来日初の猛打賞でお目覚めだ。ソフトバンクの新外国人マイケル・レストビッチ外野手(29)が4打数3安打1打点の活躍。8番指名打者で先発し、2回無死一塁から朝井のスライダーを左中間へ適時二塁打。4、6回にはシュート、直球を中前打にした。「今までさんざん攻められたけど、いい感じで見えてきた。コーチや監督の助けがあったから応えたかった」。193センチ、113キロのチーム「最大」の男はもの静かに振り返った。

 変化球を多投する日本の投手陣に苦しんだ。芯(しん)を外され、安打ではなく折れたバットが増えた。この日の打撃練習では手元の在庫がなくなり、秋山チーフコーチからサンプル品を代用に手渡された。たびたび、王監督から「力強く打つより、相手が緩急をつけてくるからミートを心掛けて」と直接指導を受けていた。

 「毎日重圧があったけど、それを打ち破るにはきっかけがいるんだ」。2日夜にエリカ夫人と長女アリソンちゃんが福岡入り。3日阪神戦の最終打席の二塁打から、変化球に適応し始め、この日まで4打席連続安打と気を吐いた。来日当初、わさび入りのすしに苦虫をつぶした顔を浮かべたが「今はまぐろならOK」とこちらも適応力をみせている。

 ここ5試合は7、8番での起用。下位打線で脅威の存在だ。今後の打順について、王監督は「まだ決まったわけじゃない。あのまま(下位に)いられるよりは、上がってきてくれた方がいいね」と期待を込めた。開幕カードの楽天を破って4連勝。チームとともにレストビッチが上昇気流に乗る。【押谷謙爾】