マー君、いらっしゃ~い。広島ブラウン監督(45)が20日、楽天野村監督を挑発した。21日からホームで対楽天2連戦。野村監督が、田中の中継ぎ起用も辞さない構えをみせていることについて「彼は経験が浅い。プレッシャーのかかる場面は大丈夫かな」と余裕の表情をみせた。連勝すれば昨年5月以来の勝率5割。まずはルイスで先勝といきましょう。

 昨年までの交流戦は振り返りたくもない数字が並んだが、今年は違う。ブラウン監督の口調も自然に滑らかになる。「チーム状態は非常にいい。新しい顔も増えて、みんなの頑張りで交流戦をいい成績で戦えている」。

 締めのカードは通算で9勝9敗の楽天だ。相手は田中を中継ぎ待機させる総力戦で臨んでくる。昨年新人ながら11勝を挙げ、今季もここまで完封2度を含む6勝の右腕。しかし、臆(おく)することはまったくない。「タナカは力のあるいい投手。中継ぎも十分できるだろう。勝つために、ノムラさんのいい選択だと思うよ」。余裕のコメントの後には、手厳しい言葉が待っていた。「タナカは競った試合でリリーフしたことがあるのか?

 経験が浅いんじゃないか。プレッシャーもかかるだろうし。大丈夫かな」。表情はニコやかだが、目は笑っていなかった。

 5月31日、仙台での第1ラウンド。雨のため、試合前練習は室内で行われた。そこで指揮官は野村監督とガッチリ握手。「いつもノムラさんのボヤキを楽しみにしているんですよ」とエール?

 を送った。話題はルイスに及び「ウチにいい外国人投手がいるんですよ。きっと評価してくれると思います」(ブラウン監督)。「こっちに回してくれ」(野村監督)。「イヤです」(ブラウン監督)。舌戦を繰り広げた仙台では1勝1敗。そのルイスが、今日先発予定。楽天戦は初登板だ。

 「自分とノムラさんは似ているところがある。与えられた戦力で、チームの特徴を生かして采配をふるう」。交流戦成績はくしくも両チームとも12勝10敗。いよいよ残すは2試合。連勝で5割到達なら、開幕カードを除けば昨年5月27日以来となる。ノムさんをボヤかせた後、ペナントレースに向けて再び発進する。【網

 孝広】