<ヤクルト9-4阪神>◇29日◇秋田

 悔しい敗戦の中で、虎党に朗報だ。阪神林威助外野手(29)が今季2度目のマルチ安打を放ち、復調気配を漂わせた。この日はチャンスメーカーとして機能。3点を先制された直後の2回は逆転劇を呼び込んだ。先頭で右翼線二塁打を放ち、続く6番鳥谷の中前適時打でホームイン。打者1巡し、逆転直後の2死満塁で回ってきた打席では、一飛に倒れた。それでも1点リードの5回、再び先頭で左前打。1死二、三塁のチャンスをおぜん立てした。連続試合安打を「4」に延ばし「また頑張ります」と前向きに話した。

 右肩手術から5月下旬に1軍復帰。一時は0割台まで下降した打率も、2割3分3厘まで戻してきた。交流戦明け初戦の27日には、広沢打撃コーチが活躍を予言。「リンちゃんは急に良くなった。今まで振りが鈍かったんだけど、もう戻ったね。楽しみだよ」。その言葉通り、徐々に調子を上げている。