右肩炎症からの完全復活を目指すソフトバンク馬原孝浩投手(26)が、25日のロッテ戦(福岡ヤフードーム)からの1軍昇格が濃厚となった。早ければチームが仙台遠征から戻る21日のオリックス戦(福岡ヤフードーム)での合流が見込まれたが、同日からの2軍広島遠征(豊平、由宇)への帯同が決定。馬原は「確認するのは投げた球に対しての打者の反応。そこが確認できれば、もう大丈夫」と話しており、同戦登板が1軍昇格へ向けた最終テストとなりそうだ。

 3月12日に右肩の強い張りを訴え、登板予定だったオープン戦(対横浜)を緊急回避。精密検査で「右肩炎症」と診断され、入団5年目で初めて開幕2軍スタートとなった。投球を再開したのは発症から1カ月が過ぎた4月14日。その後も地道なトレーニングを続け、ブルペン入りは6月に入ってからだった。ただ、ブルペン投球でも一気にペースを上げることなく、慎重に復活への道をたどった。

 実戦復帰は7月4日の2軍広島戦。3月8日の対広島オープン戦以来、118日ぶりとなる実戦登板で1回を投げ、直球は149キロを記録した。手応えをつかんだ馬原は中1日登板もクリアするなど順調に調子を上げ、ここまで5試合に登板。杉本投手コーチは馬原の1軍昇格条件として「本人が絶対に万全だということが前提」と本人の意思を尊重する構え。抑えの絶対条件でもある連投について馬原は「そこは大丈夫。投げた後の感覚は去年よりいい」と自信たっぷりに話しており、問題なさそうだ。

 1軍復帰直後は中継ぎからのスタートが予想される。本格的に自分の“持ち場”でもある抑え復帰は、予定通り球宴明けが濃厚。今季、抑え不在で苦しみ続けた王ホークスに、ようやく明るい光が差し込んだ。