<中日2-4ヤクルト>◇23日◇ナゴヤドーム

 中日はヤクルトに連勝を阻まれ、4位に後退した。0-2の7回から救援起用した中田賢一投手(26)が大誤算。2イニング目の8回に2安打と3四死球で致命的な2点を追加された。左ひざ痛からの完全復活を証明し、先発復帰の足がかりとするはずが、痛恨の背信登板。クライマックスシリーズ(CS)逆転進出への厳しい道のりが際立った。

 中田があえなく自滅した。2点ビハインドの7回から救援登板し、2イニング目の8回。1死三塁から飯原、畠山に連続死球で満塁とされ、続く福地に投じた144キロの直球は高いバウンドで三塁手の頭上を越えた。本塁ベースカバーに走りながら2者の生還を見届けた。死球で走者をため、タイムリーを浴びる最悪の展開。「思ったところにいかなくて、それを修正しないといけない…」。2イニング2失点の背信マウンドに言葉少なだった。

 先発投手中田の救援起用には、首脳陣の思いが込められていた。実力からいえばローテの柱だが、ここまで7勝止まり。8月末に左ひざ痛で出場選手登録を抹消され、復帰登板となった19日の広島戦でもKOされた。残り試合はわずか。CS争いで復活させ、その先のCSで先発起用するには、ここで立ち直らせるしかない。あえて負担の少ない中継ぎで送り出していた。

 落合監督は独特の言い回しでもどかしさを表現した。「ここにきて選手がどうのこうの、そういう次元の問題じゃない。立ち直ってくるなら立ち直るだろうし、立ち直れないならそのままシーズンが終わる。そういうことじゃないか」。CS進出に向け、イバラの道が続く。【村野

 森】