<オープン戦:ソフトバンク3-3広島>◇29日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンク川崎宗則内野手(27)が、29日も2安打した。WBCから帰国後2試合連続マルチ安打で、開幕へ万全の状態をアピールした。

 まずは初回。先頭の本多が敵失で出塁すると、すかさず左安を放ち一、二塁とチャンスを拡大させた。3番松田、4番松中の内野ゴロでの先制点をおぜん立てした。「(前に)走者が出ても出なくても自分の打撃をするだけ」。淡々と話す口ぶりには、世界を連覇した自信がみなぎっていた。

 川崎の復帰で、秋山監督の目指す野球も厚みを増した。3回。本多、川崎が連打で出塁。続く3番松田に出たサインは送りバント。初球をきっちり決め、一死2、3塁。その後の相手暴投で得点した。指揮官は「松田のバント?

 今はどこもいい投手がいる。簡単に点は取れない」と説明。WBC日本代表に日本ハム・ダルビッシュ、楽天岩隈、西武涌井が名を連ねたように、同一リーグには強敵がそろう。1点を確実に取り、接戦を粘り強く制する09年型ホークスを、オープン戦1位という結果で示した。

 川崎の不在中、オープン戦14試合連続安打など切り込み隊長役を1人で担った本多も「ムネ(川崎)さんが後ろにいると、安心してプレーできる」と復帰を喜んだ。川崎は「ケガなく(オープン戦を)終われて良かった。開幕が楽しみ」。侍ムネリンが、開幕から大暴れする。【倉成孝史】

 [2009年3月30日11時36分

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