オリックスが獲得を目指す前カブス田口壮外野手(40)と12月10日にも初交渉することが20日、分かった。11月末に再渡米する田口の帰国を待って、村山球団本部長が交渉の席につく。岡田監督もその後に出馬する考えを明言し、本人の意向を確認して一気に口説きにかかる。

 戦力としてはもちろん、将来の監督候補としても是が非でもほしい人材。旧知の仲の岡田監督は「本人の気持ち次第。日本でやるというならすぐに(獲得に)いくよ。まずは編成担当が行って、日が合えばおれが行くよ」と力を込めた。

 この日から米国のFA選手は日米他球団との交渉が解禁になった。日本に帰国中の田口は進路について「まとまっていないのが正直なところ」と語った。第1希望はメジャー。今季は初のマイナー契約でカブスに在籍。メジャー出場6試合に終わった。コーチ就任の打診もあったというが「まだ体が動く」と気持ちは現役1本で固めている。

 ただ、昨年までとは違い米国だけにこだわっているわけではない。そこがオリックスの攻めどころだ。来年は41歳。初交渉時にはメジャーの移籍市場が活発化するウインターミーティング(12月7~10日)も終わり、各球団の動向も見えてくる。オリックス側はまず、米国からのオファー状況とそれを踏まえた本人の意向を聞く。

 村山本部長は「(決着が)年明けになる可能性もある」と本人の都合を最優先するが、岡田監督も投入して獲得に全力を挙げる。

 [2009年11月21日11時5分

 紙面から]ソーシャルブックマーク