<阪神3-1中日>◇24日◇甲子園

 中日落合博満監督(56)が断を下した。阪神に連敗を喫すると、3度の得点機にすべて凡退した新外国人ディオニス・セサル外野手(33)を含む、大量4選手の2軍落ちを決めた。

 チーム状況を象徴する敗戦だった。1-1で迎えた6回、勝負を分ける勝ち越しのチャンスは先につかんだ。1死満塁で打席に7番セサル。ところが、すべてボール球に手を出して3球三振。続く小山も倒れて好機を逸すると、その裏に勝ち越された。

 「能見はいい投手。直球も変化球もよかった…」。3試合連続でスタメン起用されたセサルはチームが得点圏に走者を進めた3度すべてで打席に立ったが、2三振を含む無安打。結果だけでなくストライク、ボールの見極めができないなど内容も悪すぎた。17打席連続無安打で打率は1割4分7厘まで降下した。

 試合後、首脳陣は緊急ミーティングを行った。1番から5番まででチャンスを生み出しても日替わり状態の6、7番で得点が取れない-。結論はセサルを筆頭に藤井、平田、福田と大量4人の2軍降格だった。「明日から出直しだ。見てみろよ。1割台の打者ばっかりだ。メンバーを入れ替えるよ」。落合監督はこの敗戦を「再出発」と位置づけた。メキシカンリーグMVPの実績を持つセサルに対してはオープン戦から不振であっても、日本に順応するまでの“猶予期間”を与えていた。だが、その我慢も限界に達したようだ。

 24日の阪神戦からはこの日、ウエスタンリーグ・オリックス戦(岡崎)で1号本塁打を放った新人松井佑、大島、そしてベテランの英智らが1軍に合流する見込み。指揮官が振るった大タナで、チームは活性化するのか。【鈴木忠平】

 [2010年4月25日10時41分

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