広島赤松真人外野手(27)のスーパーキャッチが、米野球殿堂入りする?

 プロ野球の加藤コミッショナーが11日、赤松のスーパープレーを絶賛した。4日の横浜戦で村田のホームランをフェンスを駆け上がって捕球。加藤コミッショナーは阪急の山森雅文(49=現ロッテスカウト)が日本人第1号で米野球殿堂入りした例を挙げ「赤松も米国で殿堂入りするんじゃないかな」と高く評価した。日本にはスーパープレーに対する表彰がないことから今後の検討課題とする意向も示した。

 赤松のスーパープレーの衝撃は日本球界のトップをも感動させた。この日、加藤コミッショナーが赤松のプレーについて言及。「山森に続き、赤松も米国で殿堂入りするんじゃないかな。あれこそ日本野球の神髄」と絶賛した。日本にはスーパープレーに対する表彰がないことから「これからの検討課題ですね」と話し、将来的な表彰対象とする可能性まで示唆した。

 コミッショナーの称賛ぶりを聞いた赤松は「うれしいですね。いろいろな方に評価していただいて、野球選手のみならず、スポーツ選手として素直にうれしいです」と「殿堂入り級」の評価を喜んだ。

 1981年(昭56)9月16日のロッテ戦で、山森氏がレフトラッキーゾーンのフェンスに駆け上がってホームランをキャッチしたスーパープレーは、日本だけでなく米国で大きな話題となり、ついには米国の野球殿堂入りする快挙を成し遂げた。赤松のプレーも、米ニュースサイトで紹介されたり、米スポーツ専門局ESPNの「今週のトップ10」で異例の1位に選ばれるなど話題となっている。さらに注目度が高まれば、同じ道のりを歩む可能性は十分ある。

 赤松は山森氏のプレー映像を見たことはないが、コーチを通じて同様のプレーで米野球殿堂入りした選手がいたことを教えてもらったという。山森氏もこの日、甲子園で「赤松くんのプレーはテレビで見せてもらった。すごいプレーでしたね」と、30年近い時を経て再現されたスーパーキャッチを絶賛した。

 マツダスタジアムの外野フェンスは、現役時代、名外野手としてならした緒方野手総合コーチの意見を取り入れ、外野手が安全かつファンを魅了するプレーが可能となるようつくられた。その同コーチも「赤松のプレーは規格外。あんなプレーは想定していない」と驚いたほど。まだまだ、反響を呼びそうだ。【高垣誠】

 [2010年8月12日11時15分

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