他力本願で上位を追いかけてきた4位西武に、奇跡への道筋が見えた。3位オリックスが敗れたことで、CSクリンチナンバー「4」が復活。今日15日から、オリックス以外のチームと1試合ずつ戦う4連戦で全勝すれば自力でCSに進出できる。キーマンはルーキー守護神の牧田和久投手(26)だ。14日、西武ドームで最終調整し「もう疲れとか言っている場合じゃない。出番がきたら、全部いくつもりです」と4連投も辞さない覚悟を見せた。

 今季セーブ王から貴重なアドバイスをもらった。社会人の日本通運の先輩にあたる日本ハム武田久と、札幌で会食する機会があった。すし店のテレビで野球中継を見ながら、抑え投手が打たれた配球を語り合い「捕手に信頼されるボールを投げないといけないと思った」と実感。クローザーとしても偉大な先輩から、心構えなどを吸収した。

 シーズン途中から抑えに転向して20セーブに到達。目指す新人王に「22セーブいければ」と自らノルマを設定した。渡辺監督は「プレッシャーは絶対に感じると思うけど、入れ込みすぎず、熱く冷静にプレッシャーに勝ってほしい」と信じている。15試合連続無失点と絶好調のサブマリン右腕が、フル回転してミラクル逆転劇を演出する。【柴田猛夫】