労組日本プロ野球選手会(新井貴浩会長、34=阪神)は8日、大阪市内のホテルで総会を開催し、13年の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加するか否かについての結論は先送りした。新井会長は「ある程度プラス材料の報告はあった。だが、選手会が主張する部分を解消できるには至っていない」と話した。

 7月の選手会臨時大会で、スポンサー権と商品化権の日本野球機構(NPB)への帰属が認められなければ不参加の方針を決議した。それらの要求について、WBCI(WBC運営会社)から明確な答えはないという。

 だが、WBCIとNPB間の交渉では、日本代表を常設化することで長期の代表スポンサー料を獲得し、NPBの収益を確保することで大筋合意した。選手会が求めているWBCにおける権利ではないものの、NPBの収益が上がる構想となっている。NPB側は1日のオーナー会議で参加を表明するに至った。

 選手会の松原徹事務局長は「NPBの収益が本当に保証されればいい。WBCIと直接話していないから、確認したい」と話した。今後、WBCIと選手会が交渉し、事実確認できれば臨時会合を開き、参加を表明することになりそうだ。