ソフトボールの次は、陸上?

 サッカー?

 日本ハムが今年のドラフト戦線でも異種競技をチェックすることが18日、分かった。大渕アマスカウトディレクターは「球場の近くには、たいてい陸上競技場があったりする。時々、のぞきに行くことはあるし、常にアンテナは張っておかないと」と明かした。昨年のドラフト会議で、早大ソフトボール部出身の大嶋を7位で指名したが、継続して“超隠し玉”に目を光らせる。

 昨年のドラフトでは硬式野球未経験という変わり種の指名に他球団も驚いたに違いないが、野球以外の競技まで視野を広げなければならない事情もある。大渕スカウトは「昔は子供がやるスポーツと言えば野球だった。でも、最近はサッカーなどに運動能力の高い子供たちが取られている。特に野手には、なかなかいい素材がいない」と、アマ球界をとりまく現状を嘆く。少子化や若年層の野球離れが、状況をより深刻なものにしている。

 過去には、東京、メキシコ五輪の陸上日本代表で、100メートル元日本記録保持者の飯島秀雄(68年ドラフト9位でロッテが指名)や、やり投げで国体入賞経験のある日月(たちもり)鉄二(旧名・哲史、91年ドラフト8位で西武が指名)らがいる。投手と外野手を経験した日月は1軍出場がないままプロの世界を去ったが、飯島は走塁のスペシャリストとして3年で100試合以上に出場した。異種競技からプロ入りするケースは決して多くないが、隠れた逸材を見落とさないためにも、努力は惜しまないつもりだ。