2年目のソフトバンク柳田悠岐外野手(23)が7日、走攻守3拍子そろった潜在能力の高さを見せつけた。打席では打撃投手を務めた岩崎から、バックスクリーン横と右翼スタンド上段への特大アーチを2発。守備ではシートノックで中堅の深い位置からホームへダイレクト返球を決めた。

 アピール弾は修行の成果だ。昨年は2カ月間、プエルトリコのウインターリーグに参加。外国人選手を参考に右足の使い方を変えた。以前は右足を上げて一瞬、止めていたのを、スムーズに前に出すようにすると、球をよく見て捉えられるようなった。「最初は違和感があって飛ばなかったんですけど、だんだん飛距離も出てきた。去年のビデオと見比べると、無駄のないフォームになっていたんです」。手応えは十分ある。

 キャンプ中は王会長が自ら指導。「球団も和製大砲として期待しているよ」と成長を見守る。昨年のウエスタン・リーグ本塁打王は「僕は打撃と足で勝負するしかないです」。内川、ペーニャらがひしめく激しい外野争いに生き残りをかける。【前田泰子】

 ◆柳田悠岐(やなぎた・ゆうき)

 1988年(昭63)10月9日、広島県生まれ。小学3年で野球を始める。広島商では2年秋に中国大会に出場。広島経済大では2年から3年連続で大学選手権に出場し、広島6大学リーグではベストナイン6度、首位打者4度。10年ドラフト2位。昨年は5試合に出場し、6打数0安打ながら、ウエスタン・リーグでは13本塁打で本塁打王を獲得。187センチ、89キロ。右投げ左打ち。