頼れる男が豪華な無失点リレーの先陣を切った。中日吉見一起投手(27)が24日、今季初実戦となる韓国LG戦に先発し、2回を2安打無失点に抑えた。最速139キロながら1回1死で2番打者のバットをへし折るなど威力は抜群。“精密機械”と評されるコントロールは相変わらずで谷繁元信捕手(41)が構えるミットにピタリとボールが吸い込まれた。

 「思っていたより良かった。今のコンディションのなかでは良かったと思う。開幕までもう5週間。山本昌さんが投げると言っているけど、そこ(開幕戦)を目指してやっていきたい」

 その言葉に偽りはない。スロー調整を続けていたが、この日は試合後のブルペンで201球の投げ込みを実施。試合や投球練習を合わせると計252球になった。右打者の外角を狙った直球がシュート回転する点を微調整し「最後の30球くらいは兆しが見えた」。手応えをつかんで投げ込みデーを終えた。

 権藤投手コーチは「吉見にコーチはいらないね」とうれしい“職場放棄”。1イニングをゼロに抑えた岩瀬、浅尾とともに3月からのオープン戦に登板する予定だ。【桝井聡】